一人経理の独り言

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一人目の経理になったらやるべきこと(有形固定資産編)

目次

チェックポイント

ようやく折り返し地点です。

今回の範囲

売掛金に比べると煩雑さは少ないですが、
スタートアップの有形固定資産計上は危ういので注意が必要です。

何が危ういのかについてと、
その対処法を中心に書いていきたいと思います。

見どころはここだ!

有形固定資産を整然と管理するためには、
何が危ういポイントかを確認する必要があります。

ということで、これから見るべきポイントを
考えていきたいと思います。

見どころ①:その固定資産台帳、事実ですか?

まず、前期の決算報告書の固定資産台帳を見ます。
そして、もしあればExcelやシステムで管理している固定資産台帳も見ます。

見ましたか?!

その中にあるべきものがちゃんとありましたか?!
例えば、オフィスの内装工事費とか!

ちゃんと減価償却費は計上されていましたか?!
不自然に簿価が高い資産ありませんでしたか??

異様に高いソフトウェアが計上されていませんでしたか?!
おっと、これは次回でしたね…。。

おそらくパッと見ただけで、おやっ?って思う場合が少なくないと思います。

ちょっと不安になりましたか?

大丈夫です。これから直していきましょう!

見どころ②:その資産、実在しますか?

有形固定資産は、有形なので、必ずモノがあるはずです。

しかし、本当に計上されている有形固定資産ちゃんとありますでしょうか?
よーく見てみましょう、オフィス中くまなく見ましょう。

そして気づく人がいるかもしれません。。。
その資産がないことに。。

いつの間にか計上されていた有形固定資産が捨てられていた、
なんてことはよくあることです。

そして、そもそもその資産がどれに当たるかわからない、なんてこともあります。

だ、大丈夫です!それもよくあります。

管理という名のメスを入れる

見どころ①,②はどちらも本当によくある話です。
正直に申し上げると、上記はすべて私が目にした現実です。

でも、大丈夫です。少し時間がかかりますがきちんと直せます。

対処法①:請求書をすべてかき集める

これに尽きます。
もう書類の海に溺れましょう。

もし、あなたの会社のファイリングがいまいちだったら、
これを機にファイリングしましょう。

やり方は簡単です。
有形固定資産の仕訳を出して、
計上日・支払日をキーにして請求書を探します。

これですべて見つかれば、第1段階はオッケーです。
もしない場合は、会社の古株や当時の税理士など、片っ端から聞いて回りましょう。
カードで切った場合は、カードの履歴等から当たります。

対処法②:計上されていなければいけないものを探す

今度は逆です。
固定資産台帳にはないが、本来有形固定資産計上されるべきものを探します。

総勘定元帳から消耗品や事務用品費などを引っ張り出して、
金額が大きいものをチェックします。

特にapple製品や、カメラなど、本来固定資産に挙げるべきものがないかチェックし、
発見したら振替仕訳を切りましょう。

内装工事費が上がってないなどの大物がいる場合は、最優先で探しましょう。

見つけたら、全て請求書などのエビデンスをすべて保存しましょう。

対処法③:固定資産台帳作成 & 減価償却費シュミレーション

対処法①・②とともに終わったら、固定資産台帳をアップデートしましょう。
ない場合は作成しましょう。

そして、ここで確認すべきは減価償却費です。
事業に使用した月と、耐用年数を確認し、
Excelでもソフトでもいいので減価償却費を計算しなおしてください。

それが、減価償却累計額と合致していればいいのですが、
誤っている場合は修正となります。

自前で計算する際はこんなイメージです。

f:id:fujimotosmec:20181209230438p:plain
FA1

また、台帳を作る際はエビデンスをスキャンして、
GyazoでキャプチャしたURLを一緒に置いておくと便利です。

こちらもイメージ置いておきます。

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FA2

対処法④:念のための確認

減価償却資産の償却方法の届出を出しているか確認しましょう。
提出されているにもかかわらず、その方法と違う償却方法で減価償却している場合は、
変更届を出す必要があります。

手元になく、提出したかどうか分からない場合は管轄の税務署に行きましょう。
提出している場合は見せてくれます。

それをコピー…はできないので、書き写して帰ってきましょう。

まとめ

  • まず決算報告書の固定資産台帳チェック!
  • エビデンスを過去に遡って確保する。
  • 上げるべき隠れ有形固定資産がないかチェック。
  • 固定資産台帳作成はやる。Gyazoは便利。
  • 念のため、税務署に行って届け出確認。

もうこれで有形固定資産はバッチリ!

ただ、ありがちなのは、整理して安心してまた管理を怠って、 また汚くなってしまうことです。

あなたの月次決算スケジュールに固定資産台帳整理を入れましょうw